『ものがたりをめぐる物語』上映会

地球上のあらゆる生き物の中で、
なぜ人間だけが足元の自然や風土を壊し、離れ、生き続けようとするのか。
他の生き物たちは知っている。
その先に、人間が生きていける世界は存在しないと。
なぜ人間だけが足元の自然や風土を壊し、離れ、生き続けようとするのか。
他の生き物たちは知っている。
その先に、人間が生きていける世界は存在しないと。
映画は、臨床心理学者の河合隼雄や神話学者のジョゼフ・キャンベルの「物語論」に触発され、製作を開始した。
作品の舞台は信州の諏訪。諏訪大社の縁起物語とされる「甲賀三郎」伝説を深く読み解いていく。
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主人公の甲賀三郎は、突然、姿を消した姫を探しに蓼科山(八ヶ岳)の人穴から「地下の国」をめぐることになる。
三郎は様々な国々を訪ね歩いた末に、不思議な女と出会い、結ばれる。やがて子も生まれ、三郎は地下の国で幸せな日々を過ごすようになる。
ある日三郎は、地上の国のことを思い出し、妻や子にその気持ちを打ち明け、地上へ戻る旅に出かける。
様々な困難を克服して三郎は再び地上に戻るが、池の水面に映る自分の姿を見て、愕然とする。蛇に姿を変えていたからだ。
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この物語は、今を生きる私たちに何を語りかけようとしているのか。諏訪という地域とどのような関わりのある物語なのだろうか。
穴、地下、蛇という言葉が奇妙に心に響き、記憶に残る。
2022年2月、新型コロナウィルス感染症の感染拡大が未だ収束しない中、映画は「再び地上に戻り」完成する。
映画はこれまでの日本の歩みを振り返りながら、これからの私たちの生き方を問いかけていく。
あなたは、この映画の「地下に潜む」メッセージをどのように受け止めてくれるだろうか。ものがたりをめぐる旅は後編につづく…
映画作家 由井 英

『ものがたりをめぐる物語』
- 編集/監督:由井英
- プロデューサー:小倉美惠子、小泉修吉
- 撮影技師:秋葉清功、筒井勝彦、伊藤碩男
- 録音技師:高木創
- 出演:河野和子(陸前高田市)、宮坂清(諏訪市)
- インタビュイー:オギュスタン・ベルク、山中康裕、中村桂子、藤森照信、近衛はな
- イラスト:近藤圭恵
- 音響効果:高津輝幸
- 演奏:大森晶子(ピアノ)、尾尻雅弘(ギター)