絵画コンクールレポート

子どもたちと審査員が語り合う特別な一日〜OBOG同窓会+現役もね!

2024年11月10日(日)、伊佐ホームズ・駒沢住宅で「OBOG同窓会+現役もね!」を開催しました。この会は、過去に世田谷児童絵画コンクールで入賞した方や今年入賞されたお子さんと審査員が語り合うというものです。

審査員からは、坂口寛敏さん(東京藝術大学美術学部油画科 名誉教授)、小泉俊己さん(多摩美術大学美術学部絵画学科 副学長・彫刻家)、切り絵アーティストの福井利佐さん、そして伊佐裕(伊佐ホームズ株式会社 代表取締役社長)の4名が参加しました。



成長した子どもたちとの再会

今年は高校生から小学生までの幅広い年齢層のお子さんにご参加いただきました。
かつてコンクールで受賞した子どもたちは、すっかり成長した姿に。それぞれの受賞作品のエピソードを語り合う中で、子どもたちの純粋な想いや作品に込めた情熱を知り、会場が温かい感動に包まれます。



審査員の先生方からは、それぞれの子ども時代やクリエイターになるまでの道のりについて語られ、子どもたちはその話に真剣な表情で耳を傾けていました。







プロの創作活動に触れる

座談会に続いて、先生方による作品鑑賞の時間です。坂口先生は、見えないエネルギーをモチーフにした宇宙を表現する絵画作品を自ら解説。小泉先生は、彫刻作品の映像を交えながら制作過程の心境を語ってくださいました。





福井さんは、来年の干支を題材にした切り絵作品や絵本を披露。その繊細な技術に子どもたちは目を輝かせていました。現役で活躍するクリエイターの作品を本人の解説付きで鑑賞することができ、子どもたちにとって貴重な体験となったことでしょう。



さらに、伊佐裕が17歳の時に描いた油絵「谷間の春」も紹介しました。この作品は、熊本の山と里の風景を題材にしたもので、「人生には楽しいことだけではなく辛いこともある。そんな気持ちを抱えて山に行った」と語る当時の心境が表れています。作品には、自然の美しさの中にどこか切なさを感じさせる雰囲気が漂い、「自分が生きてきた真逆の世界がそこにはあった」という言葉通り、山里の静けさと温かさが表現されていました。



茶室「未休庵」で呈茶体験

イベントの締めくくりは、駒沢住宅に併設された茶室「未休庵」での呈茶体験です。床の間には小泉先生の作品が飾られ、絵画コンクールを統括する金子が子どもたちのために心をこめてお茶を点てました。慣れない作法に緊張する様子が微笑ましく、穏やかな時間が流れていました。







この会は、絵画コンクールで受賞したお子さんたちの「その後」を知り、成長を見守る場として毎年大きな意義を持っています。今年もたくさんの感動と思い出が生まれました。また来年、さらに多くのお子さんとお会いできることを楽しみにしています。

世田谷美術館で絵画展〔第2期〕開催!
駒沢住宅・ギャラリー櫟での開催は終了しましたが、今年は〔第2期〕として、世田谷美術館にも展示されることになりました。〔第2期〕は、最優秀賞をはじめとする各賞の受賞作品と櫟賞を展示いたします。
子どもたちが何をみつめ、感じ、その感動がどのように絵に現れているのか、ぜひ実際の作品を見にいらしてください。

受賞作品のみの展示です
絵画展〔第2期〕2024年12月17日(火)〜22日(日)
世田谷美術館 区民ギャラリー(東京都世田谷区砧公園1-2)
10時〜18時(入館は17時30分まで)
※初日17日(火)は13時から/最終日22日(日)は17時まで

ぼくの町、私の好きな場所、絵画展